ものたちはあふれかえり重なり”殻”となる 1200×1200B H2100 陶、木
copyright(C)2002-2005 RO FUNG SOK.All right reserved.

学芸員達が多くの神経を使わねばならないのは、さぞかし残念であろう。

「儲かる」とは「消費」されやすいということだ。消費されやすい作品を多く展示しなければならない。

消費というのは「不便」より「便利」、「堅い」より「柔らかい」、「少量」より「大量」、「苦さ」より「甘さ」と人間の欲望に媚びを売るのが宿命だ。消費が人を鍛えるとは言い難い。

古代より、どこの宗教も欲望に負けないように人を戒めてきた。しかし、それは「消費の勝利」までだった。近代の科学、技術の発展は「消費の勝利」をもたらした。

人が生きる条件としてあった消費は、人生の目的となった。少ない消費は、より多くの消費欲を生み、やがてそれは限りない欲望へと成長していく。