2002-07-06





  
 20世紀の末、2000年12月から翌年3月まで、原爆の図・丸木美術館での企画展で『世紀残像』と題した作品を展示した。この作品は過去に制作された13の彫刻作品を構成したインスタレーションである。
 かといって、私は現代美術でよくとなえ→






 新宿の東京都庁に用事があって行ってきた。
確かこの建物も建てられてから十数年経つはずだ。
今になってみれば、これを建てさせた人、建てた人も、大いに恥じ入っていることだろう。来るたびに「裸の王様」の話を思い出す。
 権勢、権力が美しいものとなるのは滅びた後だが、これも美しく感じられる日が来るのだろうか。↓

 



 丸木美術館での展示の話は、美術館事務局である鈴木さんが99年のアルン展を見に来てくれたことが、契機となった。
 周知のように丸木美術館は画家丸木位里、俊夫妻の美術館である。彼らの創作で最も重要で有名なものが「原爆の図」であるので、美術館の名称に、それを冠している。 彼らの作品は20世紀日本で最も→




 

 ここの広場はおそらく「ローマ風」なんぞを意識して設計されたのだろう。力に従属させられるように立ち並ぶ彫刻達。ヒューマンスケールを札束で肥満させたような建物に、供出資金ぎりぎりの大きさに鋳込まれた彫像達は、あまりにもいじましい。
 空威張りのデザインを諫めるには、美術による力がふさわしい。何故、裸の王様をあざ笑う作品が一つとしてないのだろう。→

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